2014年1月19日日曜日

あけましておめでとうございます。

(タイミングを逃すと、年始の挨拶は書くべきか書かざるべきか、なやましいものですね)

昨日はじめて、国分寺恋ヶ窪公民館で開催されているLC読書会に参加してまいりました!
課題図書は多和田葉子「尼僧とキューピッドの弓」。
想像以上に本格的で、大学教授をされてる方などもおられ、とても勉強になりました。
「尼僧とキューピッドの弓」は二部構成で、第一部では男と奔走した尼僧院長が不在ながらも中心人物として取り沙汰されるのですが、西洋の小説の約束事で、不在のものは神なのだそう。むむむ、はじめてききましたそういう話し!「ゴドーを待ちながら」のゴドーもまさに神(God)だとか。また第一部で神として機能していた不在の尼僧が第二部で姿を現し語り始めるという展開は西洋圏の方々には驚くべきものらしく、実に多和田さんらしいウィットに富んだものであるとのこと。とても有意義な時間でした。そしてこの小説の主題は「小説の作られる小説」ということです。
LC読書会、来月は次回は森鴎外の「青年」です。薄いらしいのでなんとか読めそうです。
明治は殊に興味深い時代と思うので、どんなお話しが聞けるのか今から楽しみです。



当スモールキャンプについては、ボルヘスの輪読会を3月はじめに予定しております。そして桜の散るころに、坂口安吾の「桜の森の満開の下」を読めたらと。
予定が立ちましたらサイトにてご案内させていただきます。
http://www.smallcamp.org/

それでは、今年もどうぞよろしくお願いします。