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金曜日のお試し会について。
お試しということで、センサーのきめ細やかな読書家3名にお声がけさせていただきました。
哲学を読まれる画家Tさんに、思想系の読書家Kさん。卒論を小島信夫で敢行するという文学部の学生Iさんです。
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断片の間をつなぐ仕掛けについては、件の水煙草を用いました。
煙草といっても本物の煙草ではありません。わたしは煙草は吸わないので、ノンタール・ノンニコチンのトウモロコシの葉で出来た代用品を使ってのお試しです。
一服ふかし断片を読む、 一服ふかし断片を読む、その反復によるリズムです。
トータル40分ほど。
悪くなかったです。ほんわかのんびりしました。でも今ひとつキレがなかったかも。
雑談しながらだったり、どうしても可笑しくなって笑ってしまったり。 。とはいえ雑談しないと、初対面同士は緊張がほぐれなかったりしますものね。そんなこんなで、ひとつの短編をみんなで輪読する時の、あのしぃんとした深度のある時間は感ぜられませんでした。
わたしが机にたくさん断片を置いちゃったせいもあるかしら。ぽつんとしたまっさらな空間に断片だけある、それを渡りあるく、みたいなイメージを持ってたのですが具現化できず。
ううむー。むずかしいですが、なんにしろムージルはこのスタイルで行きたいと思います。あたらしくお誘いする方々の同意を得られれば。(今回のお試し会で、一般の方の受けとる水煙草のあやしさはやはり否めないという認識に達しました。。)
そして、ちゃんと深く潜れるよう、もすこし考えてみます。
*まったく期待してなかったのですが、TさんIさんが断片をご持参くださり嬉しかったです^^
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お試しを終え、飲み会に移行。
すこしづつ人が集まってきている感じです。次回が楽しみです。
いらしてお付き合いくださったみなさま、どうもありがとうございました。
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【断片の素】
Tさん
- 『北風のうしろの国』ジョージ・マクドナルド
*はじめて聞く作家ですが、とても良い文章。さっそく購入!
- 『雪の下の蟹・男たちの円居』(講談社文芸文庫)古井由吉
- 『MONKEY』第3号
*古井由吉、鉄板です!
- 『ほとんど記憶のない女』 リディア デイヴィス
- 『不死の人』 から「アステリオーンの家」ホルヘ・ルイス ボルヘス
- 『河童・或阿呆の一生』から「蜃気楼」 芥川 龍之介
*今までの読書会で取り扱った作品の中から選びました。
【話題に上がった本や作家(でわたしのメモに残っていたもの。。)】
- 『岬』中上健次(著)*中上健次でまず最初に読むと良い本。
- 『成熟と喪失』江藤淳 (著)
*非常に重要な批評。必読! - チェーザレ・パヴェーゼ
*飲み会のさなか、Kさんが詩を一篇朗読してくださいました。とてもよかったです。