昨日は「青の稲妻」と「長江哀歌 」を観てきました。
金曜日だったせいかもしれませんが、人の入りも少なく、だからバウスはなくなるのかと思いました。
良い映画を観られる場所がなくなるのは、かなしいことです。そうやって良いものから遠ざけられ、希薄な、雰囲気だけで満たしたもの(それはジャンクフードのように味付けも濃くわかりやすく、下ごしらえせずにすぐに食べられる)に暮らしを取り囲まれるようになるのは、かなしい。まわりからじわじわと資本家たちに調教されていくことも、またもっともっと本当に旨いものを味わうことを知れるひとが、その機会から(それは世界が繋がるのと同じ速さ、同じ省略のやり方で)遠ざけられてしまうことも。
「閉館ということで申し訳ないという気持ちでいっぱいであります。閉館の理由はいろいろとありますが、老朽化 ということでご理解いただけたら。吉祥寺を買い物だけの町にしていいのか? 町には文化が必要だという気持ちで孤独な戦いをしてきました」(昨日のニュースで読んだ、バウスシアター社長の言葉)
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「青の稲妻」と「長江哀歌」、どちらもとても良かったです。
「長江哀歌」では、妻を探す男ハン・サンミンの物語の細部の豊かさに強く惹きつけられました。(この映画は、妻を探す男と、夫を探す妻。その二人の物語の交錯で描かれます)改めて、細部から普遍に至る映画が好きだなあと思う。
あと初作である「一瞬の夢」と「四川のうた」は観たいです。
来週の金曜日まで。