2014年4月27日日曜日

ジャ・ジャンクー レトロスペクティヴ

今、吉祥寺バウスシアターで「ジャ・ジャンクー レトロスペクティヴ」をフィルムでやってます。

昨日は「青の稲妻」と「長江哀歌 」を観てきました。
金曜日だったせいかもしれませんが、人の入りも少なく、だからバウスはなくなるのかと思いました。

良い映画を観られる場所がなくなるのは、かなしいことです。そうやって良いものから遠ざけられ、希薄な、雰囲気だけで満たしたもの(それはジャンクフードのように味付けも濃くわかりやすく、下ごしらえせずにすぐに食べられる)に暮らしを取り囲まれるようになるのは、かなしい。まわりからじわじわと資本家たちに調教されていくことも、またもっともっと本当に旨いものを味わうことを知れるひとが、その機会から(それは世界が繋がるのと同じ速さ、同じ省略のやり方で)遠ざけられてしまうことも。

 「閉館ということで申し訳ないという気持ちでいっぱいであります。閉館の理由はいろいろとありますが、老朽化 ということでご理解いただけたら。吉祥寺を買い物だけの町にしていいのか? 町には文化が必要だという気持ちで孤独な戦いをしてきました」(昨日のニュースで読んだ、バウスシアター社長の言葉)

 *

「青の稲妻」と「長江哀歌」、どちらもとても良かったです。
「長江哀歌」では、妻を探す男ハン・サンミンの物語の細部の豊かさに強く惹きつけられました。(この映画は、妻を探す男と、夫を探す妻。その二人の物語の交錯で描かれます)改めて、細部から普遍に至る映画が好きだなあと思う。

あと初作である「一瞬の夢」と「四川のうた」は観たいです。
来週の金曜日まで。



2014年4月21日月曜日

ムージル研究?

来月のLC読書会は、わたし選書のムージル「愛の完成・静かなヴェロニカの誘惑」です。
ブックパーティにて画家のTさんに教えていただいた本で、とても良い感じでしたので自分の読みがてらと思い推薦をしたところ、首尾よく選ばれてしまいました。。
とりあえず読んで、後はググればなんとかなるかしら、と思ってたのですが、ちょっとググっただけでも奥行きも見えぬほどの深い穴の存在がありありと!(しまったっ)

取りあえず以下3冊購入。年を追う毎に本の読めなくなってきているわたしですが、、
一ヶ月でどうにかなるかしら。。><

ロベルト・ムージル」古井 由吉
ムージル 観念のエロス」古井 由吉
可能性感覚―中欧におけるもうひとつの精神史」 大川 勇

*どうも「可能性感覚」というものがムージル作品のキーワードらしく。。
 哲学がはげしく絡んでいないことを祈ります。。

2014年4月15日火曜日

ひさびさに☆

Y・Fさんが先日のお花見読書会に際し、まとめてくださった考察がすばらしいので、記事用に挿絵作り。ひさびさにライトボックスを使い、ペンとインクでイラストを描きました。
*右は元絵を用い、デジタルで配置デザイン出力をしたものです。

以下、Y・Fさんの考察です。ぜひお読み下さい。
http://www.smallcamp.org/archives/976


2014年4月4日金曜日

ニッポン・桜というお化け──「桜の森の満開の下」お花見読書会

いよいよ明後日!お花見読書会のサイトご案内ができました。
http://www.smallcamp.org/archives/893

安吾から、近代日本史より現在のグローバリズムへと、桜を巡る時間の旅です。
旅の水先案内人は近代日本思想に造詣の深い編集者のY・Fさん。
また「桜の森 の満開の下」での桜の表象、
ひいては日本文学における桜の表象そのバリエーションについても

触れられたらと予定しております。

わたしたちが今現在も絶え間なく失いつつあるもの、とすでに失ってしまったもの。
桜のもと、文学と歴史を通してそれらをふりかえり、
まだ握りしめているものについて愛おしむ。
春のひととき、そういった時間を共に持てたらさいわいです。

もちろん、読書会ならではの意見交換、お花見宴会も合わせてとり行います!
定員はございませんので、興味を持たれた方はどなたさまでもご参加いただけます。
現在、20代から60代までの読書家の大人16名+ちびっこ3名がエントリーです。
今回は世代が広いので、本を中心としたコミュニケーションの遊びも考えております。

どうぞよろしくお願いします。